ダート競馬の祭典『JBC』が、京都競馬場にやって来る。
地方競馬が創設し、これまで17回の歴史を重ねてきたJBCが、今年はJRAで実施されます。
地方競馬の「宝」となったJBC。
今年は、JRAで開催することで、さらに多くの方に認識いただけるでしょうね。
この取り組みは、本当に楽しみでしかありません。
■JBCの意義
JBCは、本家アメリカのブリーダーズカップ(ブリーダーズカップ ワールド サラブレッド チャンピオンシップス)に範を取りながら、
将来的にはダートの各カテゴリー(年齢、性別、距離など)のチャンピオン決定戦とすべく、2001年にその第一歩を踏み出しました。
これは、いわば競馬の祭典であり、スポーツとしての競馬を象徴的に表現するイベントと捉えられるものです。
そして、このJBCには、もうひとつの欠かせない視点があります。
これこそが、本家アメリカのブリーダーズカップが、そして日本のJBCが、他の競走と一線を画す所以(ゆえん)となるものなのですが、
それは、その競走名称にも込められているように、生産者が主導して実施する競走という視点です。
(出典:JBC特設サイト)
■JBCの創設
ブリーダーズカップ創設当時のアメリカと全く同じ状況に現在の日本があるとは、必ずしも言い切れません。
しかし、生産者としての競馬の現状に対する危機感、自ら立ち上がるべきという決意は、まさに共通するものです。
その生産者の危機感は、主に地方競馬に向けられています。
多くの地方競馬場の不振、存廃までもが議論される現状は、地方競馬を含めた総体での開催規模を基盤として成立している生産界にとってまさに憂うべき事態であり、
また賞金の減額による馬の価格の低下や売れ残りは、すでに現実に生産者に打撃を与えています。
もちろん、国情や制度上の差異等により完全に一致したあり方は望めませんが、
生産者の発案、主導によるレースという原点を同じくしたJBCは、競馬を幅広い層にアピールして大衆の娯楽として、スポーツとしての支持を集めるという思想も正確に踏襲しています。
それは地方競馬の窮状打開によって日本の競馬全体の発展を図る意味合いから、地方競馬を中心に行われているダート競走においてチャンピオンデーを設けることとして計画されました。
そして2001年10月31日、ダートの選手権距離である2,000mによるJBCクラシック、優秀馬の生産に不可欠な要素であるスピード能力を問う1,200mのJBCスプリントの2競走をもってスタートすることとなったのです。
(出典:JBC特設サイト)
今回、京都競馬場で行われるレースは、3レース。
ダートのスプリント王を決める『JBCスプリント』。
そして、ダート1900メートルで競われる『JBCクラシック』。
ダートの女王を決める『JBCレディスクラシック』です。
1日にG1(Jpn1)レースが3つも行われるのは、JRA始まって以来です。
本場のブリーダーズカップが盛り上がっているように、京都競馬場で開催される今回を機に、日本でもこのJBCが広まっていき、さらに競馬そのものが多くの方の娯楽となるように、私も期待しています。
今週の土曜日には、この3つのレースのウイなび予想を公開しますので、お楽しみに。
とにかく全てのレースの的中を目指したいと思います。